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2020.2.22

一人ひとりに合った個別化医療を【2】 ~メディカロイドとシスメックス、両者の強みを活かした個別化医療への取り組み~

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医療業界を取り巻く社会ニーズの変化と、医療を支える要素技術の進展を受け、医療の在り方は大きく変化しています。2003年には、ヒトゲノムの全配列解読が完了し、これまで治療法がなかった病気に対する治療や予防に関する研究開発は様々な医療機関や企業等で飛躍的に進展しています。
その中でも近年注目されているのが、がんの個別化医療である『ゲノム医療』です。
『ゲノム医療』は、これまで主流であった疾病ごとに画一的な治療ではなく、がんの原因となる遺伝子変異に基づいて、患者様一人ひとりに合わせた治療です。遺伝子情報の検査結果をもとに、効率的・効果的に病気の診断や治療方針の決定に有用な情報提供を行います。
今回はがんゲノム医療に関するシスメックスの取り組みと、メディカロイドとのシナジーについてご紹介します。

がんゲノム医療を変える『がんゲノムプロファイリング検査』

病気の原因や病態が分子レベルで解明されるにつれ、より安全で効率的な医療を提供する『個別化医療』、『Precision Medicine(プレシジョンメディシン)』は加速しています。『がんゲノム医療」は、遺伝子情報に基づくがんの個別化医療の1つであり、国の取り組みとしても注力している分野の一つです。

従来は、診断された病気に応じて、同じ治療薬が投与されており、患者様によっては副作用や薬の効果にばらつきがありました。同じ臓器のがんでも、がん細胞に生じている遺伝子変異は患者様ごとに異なります。加えて、それぞれのがんで遺伝子変異が多様であること、遺伝子変異を一つひとつ調べるには膨大な時間を要することから、一度に多数の遺伝子変異を網羅的に調べることができるがんゲノムプロファイリング検査の実用化が求められていました。

シスメックス株式会社は、国立研究開発法人国立がん研究センターと共同で『がんゲノムプロファイリング検査用システム』の開発を進め、このシステムは、2019年6月1日付で、日本で初めて保険収載されました。このシステムは、固形がんを解析対象とした腫瘍組織の包括的ながんゲノムプロファイルを取得することで、患者様のがん固有の遺伝子異常を解析し、抗がん剤の選定など医師による治療方針決定に有用な情報を提供する検査に用いられます。保険診療下での検査が可能となったことで、より多くのがん患者様へと受診機会が拡大することが期待されています。

Patient Journey※1を支えるすべてのシーンにおけるサポートを目指して

シスメックスが有する医療分野における検査・診断の技術と、手術支援ロボットをかけあわせることで、Patient Journeyのあらゆるシーンにおいて患者様をサポートできる体制を今後整え、個別化医療の発展と進化に貢献していきます。

メディカロイドはオープンプラットフォームという開発コンセプトによりさまざまな関係者の皆様とともに一社では成しえない医療課題の解決を実現します。

なお以下の記事では、個別化医療におけるナビゲーションシステムの働きについてご紹介しています。

今後も随時、メディカロイド情報サイトを更新して参りますので、引き続きご覧ください。

【注釈】
※1 Patient Journey
ペイシェント・ジャーニー。患者様が健康な時から、罹患後の検査・診断、治療、再発・重症化防止、終末期までのプロセスのこと。

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